(土偶に続いて) 石棒 蛇
■石棒
石棒は、丸棒状の磨製石器であり、礼拝、或は呪咀の対象として男根をかたどったものとされる。これは湧き水の湿地で発見されたり、埋甕と同じように出入口に置かれたりしている。*1
石棒も土偶と同じように、「生命を生みだす力」を崇拝していることのあらわれだと思われる。
■蛇
縄文土器には蛇が造形されているものが多いことから、環太平洋地域に見られる蛇を神とみなす信仰が日本列島にもあったことが推定される。*2
これは、蛇が人間に比して小さな体でありながらも人を死に至らしめる力を持っていることがおそれられたのであろうが、特に信仰されたのは、蛇が脱皮をして新しく生まれ変わるという現象を、死んで復活する生命の象徴と考えたのではないだろうか。
このような蛇に、土偶と同じように「生命を生みだす力」を見出して、神を感じたと思われる。
◆倭迹迹日百襲姫命は、大物主神の妻となったが、大物主神は美麗しき小蛇であった。(日本書紀)
◆日本武尊が胆吹山につくと、山の神が大蛇に化って道をさえぎっていた。日本武尊は主神が蛇と化ったとはおもわず、荒ぶる神の使だといった。(日本書紀)
文献
*1 大和岩雄 『神々の考古学』一五二〜一五五〇頁(大和書房、一九九八年)。
*2 梅原猛・安田嘉憲 『縄文文明の発見 驚異の三内丸山遺跡』八六頁(PSP研究所、一九九五年)。