第一章:高橋是清の青春
第二章:欧米列強の特許制度
第三章:明治前発明家伝
第四章:明治十八年特許法の誕生
第五章:明治前期発明家伝
第六章:不平等条約と特許法
第七章:明治中後期発明家伝
第八章:大正〜昭和初期発明家伝
第九章:戦中〜昭和五十年代発明家伝
第十章:昭和の終わりから平成まで
大正〜昭和初期発明家伝42
[承前]
▽波乱の終戦前後
昭和二十年八月の大東亜戦争終結の前後の八木秀次の活動ぶりは、みかけは華々しいが、実体は苦難の連続であった。
そのポストをざっとあげてみる。
昭和十二年 電気通信学会会長
昭和十五年 電気学会会長
昭和十七年 東京工業大学学長
昭和十九年 技術院総裁に就任
昭和二十年 同総裁辞任
昭和二十一年 社会党結成に参加
昭和二十一年 大阪大学総長に就任するも、教職追放令によって追放され、貧困生活に入る。
(技術院とは、特許行政など技術系の行政を司る内閣の機関で、終戦の直前に出来、終戦とともに消滅した)
◇昭和二十七年(一九五二年/六十六歳)
昭和二十七年には占領が終わって日本は独立し、産業の復興も軌道にのり、八木アンテナの価値も万人が認めるようになった。
そこでこの年の一月に八木は、『八木アンテナ株式会社』を設立して社長になった。
この会社の設立にはいろいろな方面の協力があったらしいが、まもなく内部で出資者間の勢力争いが起こり、八木は八年後の昭和三十五年に辞任した。
この会社はのちに他社と合併し、現在では『(株)日立国際電気』となっている。
また昭和二十八年には、参院選挙で当選したが、三年で退いた。
八木秀次は教育の世界では大変な辣腕家だったが、基本的には学者であり、民間企業の運営や政治の世界には馴染まなかったのであろう。
◇昭和五十一年年(一九七六年/八十九歳)
晩年における最後の重要な仕事は、武蔵工業大学の学長で、昭和三十年に就任し、昭和三十五年まで尽力した。
また、日本学士院の会員として、ノーベル賞の江崎玲於奈、文化勲章の西澤潤一などの評価につとめた。
真に実力のある理工系研究者を見抜く目は、晩年になっても衰えをみせなかったのだ。
昭和五十一年一月十九日に、病没した。
天寿全うといってよいであろう。
▽褒賞
昭和二十年 勲一等瑞宝章。
昭和二十六年 藍綬褒章。
日本学士院会員。
昭和三十一年 文化勲章。
昭和三十三年 デンマークプールンゼン記念金牌。
昭和五十一年 勲一等旭日大授章/従二位。
[この項おわり]
[この節つづく]
【大正から昭和へ――憤懣と苦難のはじまり――】(この章の別の題)
000. はじめにー再開に当たって
001.八・一 日米特許戦争の勃発 蓄電池の先駆者・島津源藏の闘い
『島津製作所』の発祥
002. 上記の続き
003. 上記の続き
004. 独学で蓄電池製造を開始する
005. 上記の続き
006. 上記の続き
007. クロライド型の成功と日露戦争への大貢献
008. 上記の続き
009. 上記の続き
010. 特許/発展/危機
011. 上記の続き
012. 上記の続き
013. 世界的大発明への道
014. 上記の続き
015. 上記の続き
016. 日米特許戦争の勃発と最終勝利
017. 上記の続き
018. 上記の続き
019. 栄光の十大発明家に選ばれる
020. 上記の続き
021.八・二 電気の時代の先駆者たち
電気機械の世界的発明家 山本忠興
022. 上記の続き
023. 上記の続き
024. 上記の続き
025. 上記の続き
026. テレビ野球中継を成功させた川原田政太郎
027. 上記の続き
028. 上記の続き
029. 上記の続き
030. 上記の続き
031. 日本電子産業の危機を救った天才少年 安藤博
032. 上記の続き
033. 上記の続き
034. 上記の続き
035. 上記の続き
036. 上記の続き
037. 日本電子産業の危機を救った天才少年 安藤博
038. 上記の続き
039. 上記の続き
040. 上記の続き
041. 上記の続き
042. 上記の続き
043. 日本電子産業の危機を救った天才少年 安藤博
044. 上記の続き
045. 上記の続き
046. 上記の続き
047. 上記の続き
048. 世界で最初にFAXを実用化した丹羽保次郎
049. 上記の続き
050. 上記の続き
051. 上記の続き
052. 上記の続き
053. 上記の続き
054. 上記の続き
055. 上記の続き
056. 世界の時計を制覇した古賀逸策
057. 上記の続き
058. 上記の続き
059. 上記の続き
060. 上記の続き
061. 電気の時代のその他の先駆者たち
062. 上記の続き
063. 上記の続き
064. 上記の続き
065.八・三 日本のお家芸を築いた磁石の「鉄人」たち
KS鋼及び新KS鋼の発明者 本多光太郎
066. 上記の続き
067. 上記の続き
068. 上記の続き
069. 上記の続き
070. 上記の続き
071. 本多光太郎が育てた弟子(一)増本量
072. 本多光太郎が育てた弟子(二)山本達治
073. MK磁石を発明した磁石の神様 三島七
074. 上記の続き
075. 上記の続き
076. 上記の続き
077. 上記の続き
078. 上記の続き
079. 上記の続き
080. 上記の続き
081. 世界を制覇したフェライトの父 武井 武
082. 上記の続き
083. 上記の続き
084. 上記の続き
085. 上記の続き
086. 上記の続き
087. 上記の続き
088. 上記の続き
089. 上記の続き
090. 上記の続き
091. 上記の続き
092. 上記の続き
093.八・四 立志伝中の発明家たち
独学で蒸気ボイラーを発明した田熊常吉
094. 上記の続き
095. 上記の続き
096. 上記の続き
097. 上記の続き
098. 上記の続き
099. 上記の続き
100. 上記の続き
101. 上記の続き
102. 上記の続き
103. 上記の続き
104. 上記の続き
105. 上記の続き
106. 明治海軍のボイラーの祖 宮原二郎
107. 上記の続き
108. 上記の続き
109. 上記の続き
110. ワープロの祖 和文タイプを創った杉本京太
111. 上記の続き
112. 上記の続き
113. 上記の続き
114. 上記の続き
115. 上記の続き
116. 地下足袋を発明して ブヂリストンの祖の一人となった石橋徳次郎
117. 上記の続き
118. 上記の続き
119. 上記の続き
120. 写真植字機を発明して 世界の印刷界に革命をおこした森澤信夫
121. 上記の続き
122. 上記の続き
123. 上記の続き
124. 上記の続き
125. 上記の続き
126. 上記の続き
127. 上記の続き
128. 写植用書体の創造で日本の印刷文字を一新した石井茂吉
129. 上記の続き
130. 上記の続き
131. レジとカメラの国産化に貢献した間宮精一
132. 上記の続き
133. 上記の続き
134. 上記の続き
135. 上記の続き
136. 曲面印刷の鬼 箱木一郎
137. 上記の続き
138. 上記の続き
139. 上記の続き
140. その他の立志伝中の発明家たち
▽シャープペンシルを発明して企業家になった早川次
141. 上記の続き
142. 上記の続き
143. 上記の続き
144. ▽地下鉄の父 早川次
145. 上記の続き
146. ▽「カルピス」を発明した三島海雲
147. 上記の続き
148. 上記の続き
149. ▽タイガー計算機の生みの親 大本寅治郎
150. 上記の続き
151. ▽オフセット印刷機の開発者 濱田初次郎
152. 上記の続き
153. 上記の続き
154. ▽異能の発明家 星一
155. 上記の続き
156. ▽地中海でも活躍したスキューバの先駆者 大串岩雄
157. ▽世界のヘリコプター史に残る発明をした大西唯次
158. 上記の続き
159. 上記の続き
160.八・五 その他の立志伝中の発明家たち
名君であられた昭和天皇
161. 上記の続き
162. 第一回十大発明家
163. 上記の続き
164. 第二回十大発明家
165. 上記の続き
166. 上記の続き
167. 上記の続き
168. 上記の続き
169. 上記の続き
170. 日本特許制度百年記念の十大発明家
171.八・六 明治末から大正期にかけての特許法と実用新案法の内容
《大正十年特許法》の要点
172. 上記の続き
173. 上記の続き
174. 上記の続き
175. 上記の続き
176. 《大正十年実用新案法》の要点
177.八・七 工業所有権の有事法問題
スパイ天国と化した日本
178. 軍事上重要な発明の拒絶・制限・収用(甲)
179. 上記の続き
180. 戦時における敵国特許や敵国からの出願に対する措置(乙)
181. 上記の続き
182. 軍事上重要な発明を秘密にする為の措置(丙)
183. 秘密特許の実態と現在の企業の苦心
184. 諸外国における秘密特許の制度
185. 上記の続き
186. 上記の続き
187. 上記の続き
188. 関東大震災への対処と影響
189.八・八 高橋是清の死と高峰讓吉の死 ――過ぎ去った先駆者の時代――
高橋是清のその後の活躍
190. 上記の続き
191. 上記の続き
192. 上記の続き
193. 上記の続き
194. 高峰讓吉のその後の活躍
195. 上記の続き
196. 上記の続き
197. 上記の続き
198. 上記の続き
199. 上記の続き
200. 上記の続き
201. 上記の続き
202. 上記の続き
203. 上記の続き