[トップページ]>[歴史のページ]>[明治憲法第一条(万世一系と統治)]
01.一 皇統「万世一系」の思想――明治憲法の第一条〈一〉
一・一 「万世一系」という言葉
伊藤博文たちの猛勉強
02. 『憲法義解』にある解説
03. 「万世一系」の語源
04. 一・二 『神皇正統記』の思想
『神皇正統記』に見る「万世一系」の思想
05. 上記の続き
06. 「万世一系」と「三種の神器」
07. 一・三 『愚管抄』の思想
『愚管抄』にある慈圓の見解
〈天照大神〉のご命令
08. 第一の功績 蘇我入鹿の排除
第二の功績 光仁天皇の擁立
09. 第三の功績 光孝天皇の擁立
10.二 〈うしはく〉と〈しらす〉の違い――明治憲法の第一条〈二〉
二・一 二種類の統治〈うしはく〉と〈しらす〉
明治憲法第一条の「統治」
11. 「国譲り」の物語
12. 二種類の支配があること
〈うしはく〉の由来
13. 〈しらす〉の由来
14. 当てはめられた漢字
井上毅の演説から
15. まとめますと・・・
『明治憲法第一条(万世一系と統治)』01
■■■■■ 一 皇統「万世一系」の思想――明治憲法の第一条〈一〉―― ■■■■■
◆◆◆ 一・一 「万世一系」という言葉 ◆◆◆
◎伊藤博文たちの猛勉強
明治二十二年に発布された明治憲法(正確には大日本帝國憲法)は、伊藤博文、井上毅ら明治の先人たちが、日本の古代史などを熱心に研究し、また欧米の憲法の歴史を勉強して、つくりあげた苦心の作だと言われます。
それまでの日本には欧米風の近代的憲法はありませんでしたが、二千年を超える長い歴史が育んだ伝統・法・思想がありました。
伊藤博文たちは、『古事記』『日本書紀』『続日本紀』『日本後紀』・・・などの古代から近世までの史書を猛勉して、その中を流れる「不文の憲法」を抽出し、それを欧米風の法知識で色づけして成文化して『明治憲法』を創り上げたそうです。
さて、その明治憲法の第一条は、
「大日本帝國ハ萬世一系ノ天皇之ヲ統治ス」
――です。
この文章において重要なのは、
「万世一系」
「統治」
――の二つでしょう。
したがいまして、この二つを勉強すれば、明治の偉人たちが日本の古典を勉強して到達した天皇による日本国の統治のあり方への理解が深まるでしょう。
そこで、この二つの言葉について、考察してみます。
二つは本来「対」として理解すべきと考えますが、便宜上別の章で吟味いたします。
まずは「万世一系」です。